院長ブログ

ノセボとプラセボ

2018年3月5日

 温かい日があると、春の訪れを感じます。しかし僕の場合は、あちこちが痒くなります。どうしても逃れられないスギアレルギーです。ある事象に対して心理的に負の効果をもたらすことを「ノセボ効果」と言います。薬に例えると、副作用に吐き気があると聞いたら、副作用の頻度が1%以下でも吐き気を訴える人が10%に上がったりします。逆に正の効果をもたらすのは「プラセボ効果」です。薬効のない薬を飲んだだけで効いた感じがするのは、この心理的な要素です。「鼻くそ丸めて万金丹」ということわざもあることから、昔から知られています。精神状態により同じ薬でも効くときと効かないときがあるのです。適正な薬を処方し、なおかつ皆さんに安心してもらいプラセボ効果を引き出したいとも考えています。


3月1日

2018年3月1日

 3月は一番苦手な月です。まずその理由はスギ花粉が飛び、抗アレルギー薬を服用していていつも眠いからです。もう一つは、進級や進学、転勤などで慣れ親しんだ周りの人たちと別れる寂しい季節だからです。これまでに多くの仲間たちとの別離を経験しました。その感覚は皆さんもお持ちかと思います。そんな月だからこそ仲間を大事にしたいと思います。3月Marchの語源は、ローマの軍神Marsにあり、「前進」や「行進」などの始まりを意味する言葉です。古代ローマ暦では3月から一年が始まるのです。

 今日3月1日は、病院を創設した祖父の誕生日です。


母指

2018年2月26日

 先日患者さんに「母指が痛い」と言われて、人差し指を見せられました。解剖的には第一指が母指、人差し指は示指です。その患者さんは俗に言う「お母さん指」をイメージしたのだと思われました。第一指を「お父さん」または「男」と表現するのは日本独特なもので、世界的には「親」または「母親」を意味するようです。母指を上に向けて立たせるthumbs(英語で母指)upはSNSでよく使われますが、母親が立って喜んでくれるイメージでしょうか。

 いつも僕たちを温かく見守ってくれている当院の三角先生です。


困難事例って

2018年2月22日

 精神疾患を持っていたり、社会的背景から他医より「困難事例」として紹介になるケースがあります。大きな病院いわゆる基幹病院に通院や入院されていた方がほとんどですが、当院のスタッフはもちろん、有隣会のケアマネジャーや訪問看護と力を併せて、わかくさ病院と出会えて良かったと思ってくれるように頑張りたいと思っています。他の医療機関では困難事例と言われても、当院ではチームで力を合わせて「やり甲斐事例」にしていきたいと思っています。写真は朝からやる気の出る病院の検食です。


羽生選手

2018年2月18日

 羽生結弦選手がオリンピック2連覇を達成したことは、大変喜ばしいです。怪我を乗り越えたことも皆んなの感動を呼んだ理由の一つだと思います。男子スノーボードハーフパイプの金メダルを争ったホワイト選手と平野選手も大怪我を乗り越えて、大舞台で好勝負を演じていました。

 怪我が選手を強くさせると思いますが、怪我のタイミングがオリンピック寸前であれば出場も出来なかったであろうし、私たちがテレビで観ている裏側に怪我によってベストの状態ではなかった選手も少なからずいるのでしょう。怪我や病気になるタイミングは誰も決めることはできません。怪我予防に努めることや回復力を高めておくことはまずできることです。またいざというときに支えてくれる人がいることが大事です。支えてくれる人を大事に、支えられる人になりたいと考えさせられた羽生選手の金メダルでした。



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