感情の束縛
2023年10月3日
感受性、嗜好は個人個人で異なる。しかも兄弟や親子でも違うことを忘れてはいけない。楽しいこと、悲しいこと、嬉しいことは一人一人違うのである。しかしその前提に立てない人が自分の親、配偶者、上司になったときに、われわれは苦しむこととなる。つまりその人は相手に感じ方を押し付ける。「何で楽しくないのか!」と。それを感じない相手に対して不機嫌となる。そして楽しまない相手を攻撃したり、悲しまない相手を批判する。言わば感情の束縛を行うのだ。これを受けて育った子は自我の形成不全、家では休まらず、職場では仕事の楽しさを忘れさせられていく。感情の束縛をしている相手が、われわれにとっての重い足枷となっていることに気づいたときこそが、われわれの自立への第一歩となるのである。