安住の地
2022年8月1日
安住の地を求めて人は彷徨う。僕だって受験に勝って医学部に入りさえすれば、国試に受かって医師になりさえすれば、好きなあの娘と結婚さえすれば、フルマラソンを完走さえすれば、40代になってみんなが院長だって認めさえすれば、子供が独り立ちさえすれば…などなど求めてきた。目標さえクリアできればそこには安住の地が広がっていると信じ、頑張ってきた。みんな大なり小なり違うけど、同じように頑張ってきたに違いない。しかしそうでは無かった。安住の地は、〜さえすればでは見つからないのだ。だって人生の課題は死ぬまで続いていくから。次の〜さえすればがまた見つかってくる。だからいつまで経っても安住の地には辿り着けなかったんだ。いつも今が安住の地だって思うべきだったんだ。安住の地は自分の心だけが作るところなのだ。