院長ブログ

何で?

2024年11月15日

 何か自分に不都合なことが起こったときに「何で?」と思ってしまう。日常の忘れ物、家事の失敗、他人の簡単なミスにはもちろん、人生単位の病気、被災、愛する人の急死などもそうだ。そこに「何で?」と理由を求めることは苦しむことに繋がる。人生に起こる全てのことに、理由などないことが殆どであるからだ。起きたことを受け入れられるために、人は理由を求める。しかし起きた出来事を受け入れたとき、そして前に進めたときにその理由が初めて分かることがあると考える。その「何で?」が足枷になっていないだろうか?


許されざるもの

2024年11月1日

 不安、恐れ、怒りは誰しもが感じたくは無いが感じてしまうもの。許せないことが多い人は、これらの感情を抱えやすい。また自分の配偶者や子供も含めた、他人を許せないことが多い人は、許せない人の数も多くなる。そして間違いなくその人は、自分の過去や現在の自分をも許していない。つまり自分や他人を許せる人は、不安や恐れ、怒りを感じにくく、幸せである。許せなかった他人、許せなかった自分の過去を許せるようになったときに、人は幸せになれる。許されざるものは僕たちを不幸にするものである。


泣くな

2024年10月23日

 僕は泣き虫だ。子供の頃から何でも泣いていた。保育園の迎えに定時よりお迎えが遅れたとき、毎年3月のクラス替え、部活の大会で負けたときなどはよく泣いた。今でも映画館、美術館、舞台は泣きに行く。仕事だってお看取りのときも泣いてしまう。でも子供の頃から「泣くな!」ってよく言われてたから泣くのを我慢することも多い。だけど内側から溢れる悲しみや感動で、よく泣いたらスッキリする。前向きになれる。だから泣きたくなったら「悲しいね、泣いていいんだよ」と自分には声をかけている。自分の感情には共感し、さらに許可しているのだ。怒ったって、不安を感じたって、そんな自分を裁かずに受け入れたい。それが他人を受け入れられることに繋がるとも信じている。


今より早くはない

2024年10月18日

 「何でこんなになるまで病院に来ないの?」と外来をやってて思ってしまうことはある。またそのように患者さんに言ってしまったこともある。しかしそんなことを思ったり、相手に思わせてもお互い辛くなるだけである。病気は見つかったときが一番早いのである。見つかるべくとき、病院に行けたときがそのタイミングであると考えるようにしている。同じようなことは病気以外にも沢山ある。「こんなことなら子供のころ勉強すればよかった」、「結婚する前は優しかったのに」、「こんなに渋滞するなら出かけなければよかった」、「また飲み過ぎた」などなど。今より早いときはなく、これからどうするか?に活かしていく他はない。その繰り返しが人生である。


一番の安定剤

2024年10月10日

 感謝出来ることを探そう。それは他人の悪意なきミスを憎んだり、自分の小さなアンラッキーを嘆いたり、仕事が行き詰まったり、子供が期待を裏切ったり、パートナーから愛を感じなかったりする場面である。何ごとにか感謝ができれば、人の気持ちは落ち着く。また感謝の念により、大体のことが取るに足らないことが分かる。感謝にて自他共に愛せる。感謝できれば幸せに気づける。感謝が一番の安定剤である。



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